うちの子ももうすぐ5か月になります。生後5か月の赤ちゃんは寝返りを始めたり表情が豊かになったりと、成長が著しい時期。一方で「うちの子は順調かな?」と不安になることも多いですよね。この記事では、5か月の赤ちゃんの心と体の発達目安をチェックリストで確認できるほか、離乳食の準備や夜泣きといったお世話の悩みも解決します。発達の個人差をふまえ、見逃したくないサインと相談先も解説。焦らず赤ちゃんの成長を見守るための参考にしてください。

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1. まずは確認 5か月の赤ちゃんの成長目安 身体編

生後5か月は、赤ちゃんの身体が目覚ましく発達する時期です。昨日までできなかったことが今日できるようになるなど、日々の成長に驚かされるパパママも多いでしょう。ここでは、5か月時点での身体的な成長の目安を具体的に解説します。ただし、発達には個人差があることを念頭に置き、赤ちゃんのペースを見守ってあげましょう。

1.1 平均的な身長と体重

この時期の赤ちゃんは、出生時の約2倍の体重になる子もいて、体がふっくらと丸みを帯びてきます。厚生労働省の「乳幼児身体発育調査」によると、生後5か月から6か月未満の赤ちゃんの身長と体重の目安は以下の通りです。

性別身長体重
男の子61.9cm~70.4cm6.1kg~9.2kg
女の子60.1cm~68.7cm5.7kg~8.7kg

これらの数値はあくまで目安であり、個人差が大きいものです。大切なのは、母子手帳などにある成長曲線に沿って、その子なりのペースで大きくなっているかどうかです。もし心配なことがあれば、乳幼児健診などで相談してみましょう。

1.2 首すわりが完成に近づく

生後3か月頃から少しずつ安定してくる首が、この時期になるとほとんどの赤ちゃんでしっかりとすわります。縦抱きにしても首がぐらつかず、うつぶせにすると自分で頭を持ち上げてキョロキョロと周りを見渡せるようになります。

首がすわることで視界が大きく広がり、赤ちゃんの世界はより一層豊かなものになります。これまで見えなかったものが見えるようになり、さまざまなものへの好奇心が芽生え始める大切な発達段階です。

1.3 寝返りが上手になる赤ちゃんも

多くの赤ちゃんが寝返りに成功するのがこの時期です。最初は偶然コロンと転がるような形だったのが、次第に自分の力で体をひねり、仰向けからうつぶせへと体勢を変えられるようになります。まだ寝返りができない赤ちゃんも、腰をひねったり、足を交差させたりと、その兆候を見せ始めます。

寝返りは赤ちゃんの行動範囲がぐっと広がる大きな一歩です。同時に、ベッドからの転落や、うつぶせ寝による窒息などの危険も増えるため、赤ちゃんの周りの安全対策を改めて見直しましょう。

1.4 おすわりの兆候が見られることも

早い子では、おすわりの兆候が見られることもあります。大人が支えてあげると座った姿勢を保てたり、ほんの短い時間だけ自分の手で体を支えて座ったりする姿が見られるかもしれません。

ただし、まだ腰や背中の筋肉は発達途中です。本格的なおすわりはまだ先なので、無理に長時間座らせることは避け、赤ちゃんの自然な発達を待ちましょう。床に座らせるときは、転倒しても大丈夫なようにクッションなどで周りを囲ってあげると安心です。

1.5 手足の動きがより活発に

手足の動きがますます力強く、そして器用になってきます。仰向けで両足を高く上げて遊んだり、自分の足先を掴んで口に持っていき、感触を確かめるような仕草(足なめ)が見られることもあります。これは、自分の体を認識し始める大切な過程です。

また、目で見たものに手を伸ばして掴む「リーチング」も上手になります。両手で上手におもちゃを持てるようになったり、左右の手におもちゃを持ち替えたりと、手と目の協応運動が発達してきた証拠です。

2. 5か月の赤ちゃんの発達目安 心と知能編

生後5か月の赤ちゃんは、身体だけでなく心や知能も目覚ましく発達します。周りの世界への関心が高まり、パパやママとのコミュニケーションがより一層楽しくなる時期です。ここでは、心と知能の発達の目安について詳しく見ていきましょう。

2.1 喜怒哀楽の感情表現が豊かになる

この時期の赤ちゃんは、感情の表現がよりはっきりと豊かになります。嬉しいときや楽しいときには、満面の笑みを見せたり、声をあげて喜んだりします。反対に、お腹が空いた、眠いなどの不快なことがあると、大きな声で泣いて知らせます。パパやママの表情をじっと見て真似をするような仕草を見せることもあり、これはコミュニケーション能力が育っている大切な証拠です。赤ちゃんの感情表現に豊かに応えてあげることで、親子の絆がさらに深まります。

2.2 人見知りや場所見知りが始まる?

生後5か月頃になると、一部の赤ちゃんに「人見知り」や「場所見知り」が始まることがあります。これは、いつもお世話をしてくれる身近な人と、そうでない人の顔を区別できるようになったという脳の発達の証です。見慣れない人に抱っこされると泣き出したり、初めての場所で不安そうな表情を見せたりすることがあります。発達の過程として自然なことですが、個人差が非常に大きく、この時期にはまだ始まらない赤ちゃんもたくさんいますので、心配しすぎる必要はありません。

2.3 喃語(なんご)の種類が増える

これまで「あー」「うー」といった母音が中心のクーイングだった赤ちゃんも、この頃から「ばっばっ」「だだだ」といった子音を含んだ喃語(なんご)を話し始めます。パパやママが話しかけると、まるでお返事をするかのように声を出すことも増え、おしゃべりのようなやり取りが楽しめるようになります。これは、言葉を話すための口や唇の動かし方を練習している段階です。赤ちゃんの喃語には、ぜひ笑顔で応えてあげましょう。

時期の目安声の種類特徴
生後2~4か月頃クーイング「あー」「うー」など、母音を中心としたやさしい声。機嫌が良いときに出やすい。
生後5~6か月頃喃語「ばぶばぶ」「まんま」など、子音と母音が組み合わさった声。種類が増えてくる。

2.4 身の回りのものへの興味が広がる

視力の発達とともに、周囲の様々なものへの好奇心が旺盛になります。動くものを目で追うだけでなく、興味を持ったものに自ら手を伸ばしてつかもうとします。そして、つかんだおもちゃなどを口に運んで、舌や唇で感触を確かめる「探索行動」が活発になります。これは、赤ちゃんが五感を使って世界を学んでいる大切な行動です。鏡に映った自分の姿に興味を示して、手を伸ばしたり笑いかけたりする赤ちゃんもいます。

3. 【チェックリストで確認】5か月の赤ちゃんの発達でできること

生後5か月になると、心と身体の成長が目覚ましく、昨日までできなかったことが急にできるようになることもあります。ここでは、5か月の赤ちゃんの発達の目安を分かりやすいチェックリスト形式でご紹介します。赤ちゃんの成長を確認する一つの目安としてご活用ください。

3.1 運動機能のチェックリスト

身体の動かし方がどんどん上手になる時期です。特に体幹がしっかりしてくることで、様々な動きに挑戦し始めます。一つ一つの成長のサインを見つけてみましょう。

チェック項目様子
首すわり縦抱きにしたときに、首がぐらつかず安定している
寝返り自力で仰向けからうつ伏せになれる、またはその逆ができる
うつ伏せの姿勢うつ伏せの状態で、両腕で上半身をしっかりと支え、胸を高く持ち上げられる
足の力脇を支えて立たせようとすると、足をピーンと伸ばして床を蹴ろうとする
おすわりの兆候背中を丸めながらも、少しの間なら手で支えられて座っていられる

3.2 手と指の動きのチェックリスト

目と手が連動して動く「協調運動」が発達し、身の回りのものへの興味が行動に結びついてきます。指先の使い方も少しずつ器用になっていきます。

チェック項目様子
掴む目の前にあるおもちゃに手を伸ばし、指全体で掴もうとする
持ち替える片方の手で持っているおもちゃを、もう片方の手に持ち替えようとする
口へ運ぶ掴んだおもちゃや自分の手・指などを口に持っていき、しゃぶって確かめる
両手を使うおもちゃで遊ぶとき、両手を同時に使おうとする仕草が見られる

3.3 心とコミュニケーションのチェックリスト

感情表現が豊かになり、身近な人とのコミュニケーションを喜ぶようになります。赤ちゃんの出すサインに積極的に応えてあげることが、心の成長につながります。

チェック項目様子
感情表現嬉しいときには声をあげて笑い、不満なときには怒ったような声を出す
声への反応パパやママの声がする方向を向いたり、名前を呼ばれると反応したりする
喃語(なんご)「あー」「うー」といった母音だけでなく、「ばっ」「だっ」などの子音を含んだ声を発する
人の識別いつもお世話をしてくれる人の顔をじっと見つめたり、姿が見えなくなると探したりする
鏡への興味鏡に映った自分の姿を見て、笑ったり手を出したりする

3.3.1 発達には個人差があることを忘れずに

これらのチェックリストは、あくまでも一般的な発達の目安です。赤ちゃんの成長スピードは一人ひとり異なり、すべての項目をこの時期にクリアする必要はまったくありません。生まれ持った個性や、生まれたときの体重、生活環境によっても発達のペースは変わります。

大切なのは、昨日より今日、今日より明日と、その子なりのペースで成長していることを見守る姿勢です。チェックリストの結果に一喜一憂せず、赤ちゃんの「できた!」を一緒に喜んであげましょう。もし気になることや不安な点があれば、一人で抱え込まずにかかりつけの小児科医や地域の保健師、子育て支援センターなどに相談してみてください。

4. 5か月の赤ちゃんの生活とお世話のポイント

生後5か月になると、少しずつ昼夜の区別がつき始め、生活リズムが整いやすくなる時期です。また、離乳食の準備を始めるご家庭も多いでしょう。この時期の赤ちゃんとの関わり方や生活のポイントを具体的に解説します。

4.1 授乳(ミルク・母乳)の量と回数

この時期の赤ちゃんの授乳は、個人差はありますが、飲む量や間隔が安定してくる頃です。体重の増え方や機嫌を見ながら、赤ちゃんのペースに合わせて授乳を進めましょう。以下はあくまで目安です。

種類1回の量1日の回数授乳間隔
母乳赤ちゃんが欲しがるだけ5~7回3~4時間おき
ミルク200ml前後5回程度4時間おき

満腹中枢が発達してくるため、赤ちゃん自身が飲む量をコントロールできるようになってきます。そのため、一時的に飲む量が減る「飲みムラ」が見られることもありますが、元気で体重が順調に増えていれば心配しすぎる必要はありません。

4.2 離乳食の準備と開始の目安

世界保健機関(WHO)では生後6か月からの離乳食開始を推奨していますが、日本の厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」では、生後5~6か月頃が適当とされています。月齢だけでなく、赤ちゃんの様子を見てタイミングを判断することが大切です。

4.2.1 離乳食開始のサイン

  • 首のすわりがしっかりしている
  • 支えてあげると5分以上座っていられる
  • 大人の食事に興味を示し、よだれを出す
  • スプーンなどを口に入れても、舌で押し出すこと(哺乳反射)が減ってきた

これらのサインが見られたら、まずはアレルギーの心配が少ない10倍がゆを1さじから始めてみましょう。赤ちゃんの機嫌の良い、午前中の授乳前がおすすめです。

4.3 睡眠時間と生活リズムの整え方

生後5か月になると、夜にまとまって眠る時間が増え、昼寝の回数が減ってくる赤ちゃんが多くなります。1日の合計睡眠時間は13~15時間ほどが目安です。

時間帯睡眠時間の目安ポイント
夜の睡眠10~11時間一度も起きずに朝まで眠る赤ちゃんもいれば、夜中に1~2回起きる赤ちゃんもいます。
昼寝合計3~4時間午前と午後に1~2回ずつ、だんだん決まった時間にするようになります。

赤ちゃんの体内時計を整えるため、毎日同じサイクルで生活することが重要です。

4.3.1 生活リズムを整えるコツ

  • 朝は決まった時間にカーテンを開け、太陽の光を浴びさせる。
  • 日中は散歩に出かけたり、室内で体を動かす遊びを取り入れたりする。
  • お風呂の時間を決め、寝る前の入眠儀式(絵本を読む、静かな音楽を聴くなど)を作る。

4.4 おすすめの遊び方と知育おもちゃ

好奇心旺盛になる5か月の赤ちゃんには、五感を刺激する遊びがおすすめです。親子のコミュニケーションを楽しみながら、心と体の発達を促しましょう。

4.4.1 おすすめの遊び

  • いないいないばあ:予測する力や記憶力を育みます。パパママの表情を豊かにすると赤ちゃんも喜びます。
  • わらべうた・手遊び歌:歌に合わせて体を優しく揺らしたり、手足を触ったりすることで、親子の愛着形成とリズム感を養います。
  • 寝返り・うつ伏せ遊び:赤ちゃんの周りにおもちゃを置いて寝返りを促したり、うつ伏せの姿勢で遊んだりすることで、背中や首の筋肉が鍛えられます。
  • 絵本の読み聞かせ:カラフルな色やはっきりした形の絵本がおすすめです。言葉がわからなくても、パパママの声が心地よい刺激になります。

4.4.2 おすすめの知育おもちゃ

  • 布製のおもちゃ・布絵本:握ったり、舐めたり、カシャカシャという音を聞いたりと、様々な感触を楽しめます。
  • オーボール:軽くて網目状になっているため、まだ握る力が弱い赤ちゃんでも掴みやすいおもちゃです。
  • 歯固め:歯が生え始める前のむずがゆさを解消してくれます。様々な形や素材のものがあります。
  • ベビージム:仰向けやうつ伏せの状態で、ぶら下がったおもちゃに手を伸ばして遊ぶことで、運動能力の発達を促します。

おもちゃを選ぶ際は、赤ちゃんが口に入れても安全な素材・サイズのものを選び、誤飲の危険がないか必ず確認しましょう。

5. パパママが気になる 5か月の赤ちゃんの悩みQ&A

生後5か月は赤ちゃんの成長が著しい一方で、これまでになかった悩みが出てくる時期でもあります。ここでは、多くのパパママが気になる疑問や悩みについて、Q&A形式で分かりやすく解説します。

5.1 よだれが急に増えたけど大丈夫?

生後5か月頃によだれが増えるのは、多くの場合、心配のない自然な発達の証です。主な理由として、離乳食の開始に向けて唾液の分泌が活発になることや、歯が生え始める準備段階(歯ぐずり)に入っていることが考えられます。よだれは口の中を清潔に保ち、消化を助ける大切な役割を持っています。ただし、口の中に発疹がある、機嫌が極端に悪い、発熱しているなど、他の症状が見られる場合は小児科医に相談しましょう。よだれかぶれを防ぐため、こまめにガーゼで優しく拭き取り、保湿クリームでケアしてあげることが大切です。

5.2 夜泣きが始まったときの対処法

この時期に夜泣きが始まる赤ちゃんは少なくありません。原因は、睡眠サイクルが変化することや、日中に受けた刺激を脳が処理しきれないことなどが考えられます。まずは、おむつが濡れていないか、お腹が空いていないか、部屋が暑すぎたり寒すぎたりしないかなど、赤ちゃんが不快に感じていないかを確認しましょう。それでも泣き止まない場合は、抱っこして背中を優しくトントンしたり、静かな声で話しかけたりして安心させてあげてください。日中はたくさん遊び、朝日を浴びさせ、夜は静かな環境で眠るという生活リズムを整えることも、夜泣きの改善につながります。

5.3 赤ちゃんの事故防止のための安全対策

寝返りが上手になり、行動範囲が広がる生後5か月の赤ちゃんは、思わぬ事故に遭う危険性が高まります。家の中の環境を今一度見直し、安全対策を徹底しましょう。

  • 誤飲対策:赤ちゃんの口に入るサイズ(直径39mm以内)のものは、絶対に手の届く場所に置かないようにしましょう。タバコ、硬貨、ボタン電池、アクセサリーなどは特に危険です。
  • 転落対策:ソファや大人用のベッドに一人で寝かせるのは非常に危険です。少し目を離すときでも、必ずベビーベッドや床の上など安全な場所に移動させましょう。ベビーサークルの活用も有効です。
  • 窒息対策:うつぶせ寝による窒息を防ぐため、寝具は硬めのものを選び、顔の周りにはぬいぐるみやタオルなどを置かないようにします。ビニール袋やひも状のものも危険です。
  • やけど対策:テーブルクロスは赤ちゃんが引っ張ってしまい、上に乗っている熱い飲み物や食べ物をかぶる危険があります。使用を控えるか、滑り止めを使いましょう。調理中のキッチンには入れないようにベビーゲートを設置するなどの対策も重要です。

6. 見逃したくない 5か月の赤ちゃんの発達で気になるサイン

赤ちゃんの成長には個人差が大きいものです。しかし、パパやママが「あれ?」と感じるサインに気づくことも大切です。ここでは、生後5か月の赤ちゃんの発達で少し注意して見守りたいポイントを解説します。ただし、これらのサインが当てはまるからといって、すぐに発達に問題があると決まるわけではありません。あくまで一つの目安として、冷静に赤ちゃんの様子を観察するための参考にしてください。

6.1 首がすわらない・ぐらぐらする

生後5か月になると、多くの赤ちゃんで首すわりがほぼ完成します。縦抱きにしても首がしっかりと安定し、周りを見渡すような仕草を見せるようになります。もし、以下のような様子が継続して見られる場合は、一度注意してみましょう。

  • 縦抱きにしたときに、まだ首がカクンと前に倒れたり、ぐらぐらしたりする。
  • うつ伏せの姿勢で、頭を自分で持ち上げようとしない、または持ち上げてもすぐに疲れてしまう。
  • 仰向けの赤ちゃんを両手で引き起こそうとしたとき、頭がだらんと後ろに残ったままついてこない。

首のすわり具合は、筋肉の発達の重要な指標です。月齢の近い他の赤ちゃんと比べるのではなく、その子自身のペースを尊重しつつ、心配な点はかかりつけ医に相談しましょう。

6.2 あまり笑わない・反応が薄い

この時期の赤ちゃんは、パパやママがあやすと声を出して笑ったり、笑顔を見せたりと、感情表現が豊かになってきます。コミュニケーションの土台が作られる大切な時期です。

もし、赤ちゃんに以下のような様子が見られる場合は、心の成長を少し丁寧に見守ってあげましょう。

  • 笑顔で話しかけたり、いないいないばあをしたりしても、ほとんど笑わない。
  • 人の顔や動くものを目で追うことが少ない。
  • 音のする方向に顔を向けたり、反応したりすることがあまりない。

もちろん、赤ちゃんの性格やその日の機嫌によって反応は変わります。一時的なことなのか、それともずっと続いているのかを観察することが大切です。

6.3 おもちゃに手を伸ばそうとしない

生後5か月の赤ちゃんは、興味があるものに対して手を伸ばしてつかもうとする「リーチング」という行動が活発になります。これは、目と手の協応運動が発達している証拠です。

もし、次のような様子が見られたら、少し注意してみてください。

  • 目の前でカラフルなおもちゃやガラガラを見せても、手を伸ばそうとしない。
  • ものを掴もうとする意欲があまり感じられない。
  • 片方の手ばかり使い、もう片方の手をほとんど使おうとしない。

赤ちゃんが物に興味を示しているか、手を伸ばす動作をしようとしているかなど、遊びの中でさりげなく確認してみましょう。

6.4 不安なときは専門家へ相談を

育児書やインターネットの情報と比べて不安になってしまうこともあるかもしれません。しかし、一番大切なのはパパやママが一人で悩みを抱え込まないことです。少しでも気になることや心配なことがあれば、専門家に相談してください。専門家は多くの赤ちゃんの成長を見てきており、的確なアドバイスをくれます。

主な相談先には以下のような場所があります。

相談先の名称相談できること
かかりつけの小児科病気の可能性も含め、赤ちゃんの健康と発達全般について診察・相談ができます。
地域の保健センター保健師や助産師が常駐しており、電話や面談で育児の悩みや発達に関する相談に応じてくれます。
乳幼児健康診査(健診)月齢に合わせた発育・発達のチェックを定期的に受けられます。気になることを直接医師や保健師に質問できる絶好の機会です。
子育て支援センター地域の親子が集まる場所で、スタッフに気軽に相談できるほか、他の保護者と情報交換することもできます。

専門家に相談することで、的確なアドバイスをもらえるだけでなく、パパやママの心の負担も軽くなります。不安な気持ちを共有し、安心して子育てができる環境を整えましょう。

7. まとめ

生後5か月の赤ちゃんは、首すわりが安定し寝返りを始めるなど、身体の成長が著しい時期です。同時に、喜怒哀楽の表現が豊かになり、喃語でコミュニケーションをとろうとするなど、心と知能も大きく発達します。本記事で紹介したチェックリストはあくまで目安です。発達には個人差があるため、焦らず赤ちゃんのペースを見守りましょう。もし気になるサインがあれば、一人で悩まず小児科医や地域の保健センターなどに相談することが大切です。この時期ならではの成長を喜び、日々の触れ合いを楽しみましょう。