生後5ヶ月〜6ヶ月頃から始まる離乳食、何から食べさせればいいか悩みますよね。この記事では、離乳食初期におすすめの食材を炭水化物・野菜・タンパク質別にリストにまとめてみました。冷凍保存のコツ、アレルギー対策、食べないときの対処法まで、初めての離乳食の不安を網羅的に解消。まずはアレルギーの心配が少ないおかゆから始め、ビタミン類、タンパク質の順に焦らず段階的に進めるのが成功の秘訣です。

1. 【結論】離乳食初期のおすすめ食材早わかり一覧表

離乳食初期(ゴックン期)は、生後5ヶ月から6ヶ月頃にスタートします。初めての離乳食は、何から始めたらいいのか、どんな食材が安全なのか、不安でいっぱいになりますよね。この章では、そんなパパママのために、離乳食初期におすすめの食材を食品グループ別に分け、進め方の目安や調理のポイントを一覧表にまとめました。まずはこの表で全体像を掴み、安心して離乳食をスタートさせましょう。

赤ちゃんの成長や体調に合わせて、焦らずゆっくり進めることが大切です。以下の表はあくまで目安としてご活用ください。

食品グループおすすめ食材例開始の目安調理・進め方のポイント
炭水化物
(エネルギー源)
10倍がゆ(米)、パンがゆ、そうめん、じゃがいも、さつまいも1日目〜
(まずは10倍がゆから)
アレルギーの心配が少なく、最初のひとさじに最適。なめらかなポタージュ状になるまですりつぶします。慣れてきたら、いも類やパンがゆにも挑戦できます。
ビタミン・ミネラル
(体の調子を整える)
にんじん、かぼちゃ、ほうれん草、かぶ、トマト、りんご、バナナ1週目後半〜
(おかゆに慣れたら)
加熱して柔らかくし、裏ごししてペースト状にします。甘みのある野菜から始めると赤ちゃんが食べやすいです。ほうれん草やトマトはアクや酸味があるので、しっかり加熱しましょう。
タンパク質
(体をつくる)
豆腐(絹ごし)、しらす、白身魚(たい・かれい)、きな粉3〜4週目〜
(炭水化物・野菜に慣れたら)
アレルギーのリスクがあるため、必ず加熱し、平日の午前中に病院が開いている時間帯にひとさじから試しましょう。豆腐は湯通し、しらすは塩抜き、魚は骨と皮を完全に取り除いてからすりつぶします。

この表を参考に、まずはアレルギーの心配が少ない炭水化物の「10倍がゆ」からスタートし、赤ちゃんの様子を見ながら野菜、タンパク質と少しずつ食材を増やしていくのが基本的な進め方です。各食材の詳しい調理法や、より具体的なアレルギー対策については、この後の章で詳しく解説していきます。

2. 離乳食初期の基本 5ヶ月から6ヶ月頃の進め方

離乳食初期は、一般的に「ごっくん期」とも呼ばれ、赤ちゃんが母乳やミルク以外の食べ物の味や舌触りに慣れるための大切な第一歩です。この時期は、栄養を摂ることよりも「食べることの楽しさ」を体験し、飲み込む練習をすることが主な目的となります。赤ちゃんのペースに合わせて、焦らずゆっくりと進めていきましょう。

2.1 開始時期の目安と食べさせる時間帯

離乳食を始めるタイミングは、赤ちゃんの成長や発達のサインをよく観察して判断することが重要です。厚生労働省の「授乳・離乳の支援ガイド」でも、生後5〜6ヶ月頃が適当とされています。

以下のサインが見られたら、開始を検討してみましょう。

  • 首のすわりがしっかりして、寝返りができる
  • 支えてあげると5秒以上座れる
  • 大人が食事している様子に興味を示し、よだれが増える
  • スプーンなどを口に入れても、舌で押し出すこと(哺乳反射)が少なくなる

これらのサインはあくまで目安です。赤ちゃんの機嫌や体調が良い日に始めるようにしましょう。

離乳食を与える時間帯は、万が一アレルギー症状などが出た場合に備えて、かかりつけの小児科を受診できる平日の午前中がおすすめです。毎日なるべく決まった時間にあげることで、生活リズムも整いやすくなります。

2.2 月齢別の量と固さのステップアップ

離乳食初期は、1日1回1さじからスタートします。赤ちゃんの様子を見ながら、約1〜2ヶ月かけて食材の種類や量を少しずつ増やしていきます。離乳食の後は、母乳やミルクを赤ちゃんが欲しがるだけ与えてください。

時期食事の回数固さの目安1回あたりの量の目安
開始1週目(1日〜7日頃)1日1回なめらかなポタージュ状【炭水化物】
つぶしがゆ:小さじ1
開始2週目(8日〜14日頃)1日1回なめらかなポタージュ状【炭水化物】
つぶしがゆ:小さじ2〜3
【ビタミン・ミネラル】
野菜ペースト:小さじ1
開始3〜4週目(15日〜1ヶ月頃)1日1回ヨーグルト状【炭水化物】
おかゆ:小さじ4〜5
【ビタミン・ミネラル】
野菜ペースト:小さじ2〜3
【タンパク質】
豆腐など:小さじ1
開始2ヶ月目(1ヶ月を過ぎた頃)1日1回ヨーグルト〜マヨネーズ状【炭水化物】
おかゆ:大さじ2〜3(約30〜40g)
【ビタミン・ミネラル】
野菜・果物:大さじ1〜2(約15〜25g)
【タンパク質】
魚または豆腐:大さじ1弱(約10〜15g)

上記の表はあくまで目安です。赤ちゃんの食欲や成長・発達の状況に応じて、量を調整してください。食べむらがあっても心配しすぎず、楽しい雰囲気で食事を進めることが何よりも大切です。

3. 【炭水化物】まず試したいおすすめ食材

離乳食の主役であり、赤ちゃんの活動エネルギーの源となるのが炭水化物です。アレルギーの心配が少なく、消化しやすいお米(おかゆ)から始めるのが基本です。おかゆに慣れてきたら、パンや麺類など、食材のバリエーションを少しずつ増やしていきましょう。

3.1 10倍がゆの作り方と冷凍保存

離乳食初期の最初の1ヶ月は、なめらかにすりつぶした「10倍がゆ」が基本です。お米からでも、炊いたごはんからでも手軽に作れます。まとめて作って冷凍保存しておくと、毎日の準備がぐっと楽になります。

3.1.1 10倍がゆの基本レシピ

炊飯器やお鍋を使った作り方をご紹介します。作りやすい方法を選んでください。

調理法材料手順
炊飯器(おかゆモード)米:大さじ1
水:150ml(米の10倍量)
研いだお米と分量の水を炊飯器の内釜に入れる。「おかゆモード」で炊飯する。炊きあがったら10分ほど蒸らす。裏ごし器やすり鉢でなめらかにすりつぶす。
炊いたごはん:大さじ1
水:100ml
小鍋にごはんと水を入れて火にかける。沸騰したら弱火にし、ごはんがやわらかくなるまで煮る(約10〜15分)。火からおろし、裏ごし器やすり鉢でなめらかにすりつぶす。

最初はポタージュ状のとろとろが目安です。食べにくそうな場合は、お湯を足してのばしてあげましょう

3.1.2 便利な冷凍保存テクニック

作った10倍がゆは、1食分ずつ小分けにして冷凍保存するのがおすすめです。

  1. 出来上がったおかゆの粗熱をとります。
  2. 製氷皿やフタ付きの離乳食冷凍用トレーに、小さじ1杯ずつなど決まった量を入れて冷凍します。
  3. 完全に凍ったらトレーから取り出し、日付を記入したフリーザーバッグに移し替えて保管します。

冷凍したおかゆは1週間を目安に使い切りましょう。食べさせる際は、電子レンジや小鍋で必ず十分に加熱してから、人肌程度に冷まして与えてください。

3.2 パンがゆやそうめんを試す時期

おかゆに慣れてきた生後6ヶ月ごろから、パンや麺類にも挑戦できます。ただし、これらは小麦製品のため、アレルギーに注意が必要です。必ず平日の午前中など、病院の開いている時間帯に少量から試してください

3.2.1 パンがゆの進め方

パンがゆに使うパンは、食塩や油脂、砂糖、添加物が少ない食パンを選びましょう。サンドイッチ用のパンは耳がなく使いやすいです。最初はパンの白い部分だけを使い、細かくちぎってから水や育児用ミルクで煮て、おかゆと同じようになめらかにすりつぶして作ります。

3.2.2 そうめん・うどんの進め方

そうめんやうどんも、おかゆに慣れた頃から試せます。乾麺には塩分が含まれているため、食塩不使用のベビー用製品を選ぶか、表示時間より長く茹でてしっかり塩抜きをするのがポイントです。やわらかく茹でた後、細かく刻んだり、すりつぶしたりして与えます。

食材開始時期の目安選び方のポイント調理のポイント
パン生後6ヶ月ごろ〜食塩・油脂・添加物の少ない食パン(白い部分のみ使用)細かくちぎり、水やミルクで煮てすりつぶす
そうめん・うどん生後6ヶ月ごろ〜食塩不使用のベビー用製品がおすすめやわらかく茹でて塩抜きし、細かく刻むかすりつぶす

4. 【野菜・果物】栄養バランスを整えるおすすめ食材

おかゆに慣れてきたら、次はビタミンやミネラル、食物繊維が豊富な野菜や果物に挑戦しましょう。味覚の幅を広げ、栄養バランスを整える大切なステップです。最初は甘みがあり、アクや繊維質の少ないものから始めると赤ちゃんも食べやすいですよ。

4.1 初めての野菜におすすめの食材リスト

野菜は離乳食に彩りと栄養を加えてくれます。加熱することで甘みが増し、消化しやすくなる食材から試してみましょう。アレルギーの心配が少なく、調理しやすい野菜をリストアップしました。

食材名特徴とポイント調理法
にんじん甘みが強く、赤ちゃんに人気の野菜。βカロテンが豊富で、皮膚や粘膜の健康を保ちます。柔らかく茹でてから、裏ごし器やすり鉢でなめらかなペースト状にします。
かぼちゃこちらも甘みが強く、食べやすいのが特徴。ビタミン類が豊富です。種とワタ、皮を取り除き、柔らかく茹でるか電子レンジで加熱し、すりつぶします。
じゃがいもエネルギー源となる炭水化物も含みます。なめらかな食感にしやすい食材です。皮をむき、芽をしっかり取り除いてから茹で、マッシュしてお湯やだし汁でのばします。
ブロッコリービタミンCや葉酸が豊富。穂先の柔らかい部分だけを使います。柔らかく茹でて、穂先のつぶつぶの部分だけをすりつぶします。茎は固いので使いません。
ほうれん草鉄分やカルシウムが豊富ですが、アク(シュウ酸)が強いのが特徴です。必ず柔らかい葉先だけを使い、たっぷりのお湯で茹でてアク抜きをしてから、細かく刻んで裏ごしします。
かぶ消化が良く、優しい甘みがあります。大根よりも繊維が少なく、調理しやすいです。皮を厚めにむいて柔らかく茹で、すりつぶします。だしとの相性も抜群です。

どの野菜も、必ず加熱して、裏ごしやブレンダーで繊維が残らないポタージュ状にすることが基本です。初めて与える際は、アレルギー反応を確認するため、1種類ずつ小さじ1杯から始めましょう。

わが子はかぼちゃを最初に食べたとき、口に入れた瞬間にニコっと笑ってとても嬉しそうにしていました。

4.2 初めての果物におすすめの食材リスト

果物は自然な甘みで、赤ちゃんの食欲を刺激します。ビタミン補給にもなりますが、糖分も含まれるため与えすぎには注意が必要です。アレルギーのリスクを考え、最初は加熱してから与えるとより安心です。

食材名特徴とポイント調理法
りんごアレルギーの心配が比較的少なく、最初の果物として定番。ペクチンが腸の調子を整えます。皮と芯を取り除き、すりおろしてから耐熱容器に入れ、電子レンジで加熱すると酸味が和らぎます。
バナナ調理が手軽で栄養価も高い果物。カリウムが豊富です。完熟したものを選びましょう。スプーンの背などでなめらかにすりつぶします。アレルギーの可能性もあるため、最初は加熱し、少量から試しましょう。
いちごビタミンCが豊富。酸味が強い場合は加熱すると甘みが増します。ヘタを取り、すりつぶしたり細かく刻んだりしてから加熱します。アレルギーの原因になりやすい食材の一つなので注意が必要です。
すいか約90%が水分なので、夏の水分補給に役立ちます。種を完全に取り除き、果汁を絞るか、果肉をすりつぶして与えます。

果物を与える際は、あくまで食事のデザートやアクセントとして、主食であるおかゆの量を減らさないように注意してください。また、市販の果汁(ジュース)は糖分が多いため、離乳食初期は果肉そのものを調理して与えるようにしましょう。

5. 【タンパク質】慣れてきたら挑戦したいおすすめ食材

離乳食を始めて3〜4週目頃、おかゆや野菜に慣れてきたら、赤ちゃんの体を作る大切な栄養素であるタンパク質を食事に取り入れていきましょう。タンパク質源となる食材は、アレルギーの原因になりやすいため、必ず加熱し、少量から慎重に試すことが大切です。平日の午前中に初めての食材を試すと、万が一アレルギー症状が出た場合でもすぐに病院を受診できるので安心です。

食材開始時期の目安調理のポイント
豆腐離乳食開始3〜4週目から絹ごし豆腐を使用。必ず加熱し、滑らかなペースト状にする。
しらす豆腐に慣れたら熱湯をかけてしっかり塩抜きをする。すりつぶしてペースト状に。
白身魚(たい、かれい等)豆腐に慣れたら骨と皮を完全に取り除く。加熱後、すりつぶして水分を加える。

5.1 豆腐の選び方と調理法

植物性タンパク質である豆腐は、アレルギーのリスクが比較的低く、柔らかくて調理もしやすいため、初めてのタンパク質食材として最適です。滑らかな食感の「絹ごし豆腐」を選びましょう。パックから出した豆腐は、食中毒予防のため、必ず加熱してから赤ちゃんにあげてください。

調理方法はとても簡単です。まず、小さじ1杯程度の豆腐を耐熱容器に入れ、電子レンジで20秒ほど加熱するか、小鍋でさっと茹でます。加熱した豆腐をすり鉢や裏ごし器で丁寧につぶし、お湯やだし汁を加えてポタージュのような滑らかなペースト状にのばせば完成です。調理後の豆腐は、製氷皿などで1食分ずつ小分けにして冷凍保存すると便利です。

5.2 しらすや白身魚の下処理と調理法

豆腐に慣れたら、次は魚に挑戦してみましょう。離乳食初期には、脂肪が少なく消化しやすい「しらす」や「たい」「かれい」「ひらめ」といった白身魚がおすすめです。魚もアレルギーの心配があるため、最初は小さじ1杯から始めましょう。

しらす干しを使う場合は、塩分が多いため下処理が必須です。茶こしにしらすを入れ、熱湯をゆっくり回しかけて塩抜きをします。その後、すり鉢で滑らかなペースト状になるまですりつぶし、お湯でのばしてあげましょう。

たいやかれいなどの白身魚は、骨と皮を完全に取り除くことが重要です。刺身用の柵を使うと骨がないので便利です。鍋でしっかり茹でて火を通した後、すり鉢ですりつぶします。白身魚は加熱するとパサつきやすいので、茹で汁やお湯を加えて滑らかにしてあげると赤ちゃんが食べやすくなります。

6. パパママの不安を解消 離乳食初期のアレルギー対策

離乳食を進めるうえで、多くの保護者の方が心配されるのが食物アレルギーです。しかし、正しい知識を持って慎重に進めれば、過度に怖がる必要はありません。ここでは、アレルギーのサインを見逃さないためのポイントと、安全に新しい食材を試すための基本的なルールを解説します。

6.1 アレルギーを疑うべき症状とは

食物アレルギーの症状は、食べてからすぐに現れる場合(即時型)と、数時間から翌日以降に現れる場合(遅発型)があります。離乳食初期に注意したい、代表的な症状は以下の通りです。

症状の現れる場所具体的な症状の例
皮膚口の周りや顔、全身に赤み、かゆみ、じんましん、湿疹が出る・悪化する
消化器嘔吐、下痢、お腹を痛がって泣く、血便
呼吸器咳き込む、くしゃみ、鼻水、ゼーゼー・ヒューヒューという呼吸音
全身ぐったりして元気がない、顔色が悪い、まぶたや唇が腫れる

これらの症状が複数同時に、かつ激しく現れた場合はアナフィラキシーの可能性も考えられます。呼吸が苦しそう、ぐったりしているなど、普段と明らかに様子が違う場合は、ためらわずに救急車を呼びましょう。

6.2 初めての食材を安全に進めるための鉄則

アレルギーのリスクを最小限に抑え、安全に離乳食を進めるためにはいくつかのルールがあります。特に初めての食材に挑戦するときは、以下の点を必ず守りましょう。

  • 赤ちゃんの体調が良い日に試す
    風邪気味だったり、機嫌が悪かったり、肌の調子が悪かったりする日は避けましょう。いつもと変わらない、元気な日に始めるのが基本です。
  • 医療機関の診療時間内に試す
    万が一に備え、かかりつけの小児科の診療時間内、できれば平日の午前中に試しましょう。休日や夜間は避け、すぐに専門医に相談できる時間帯を選ぶことが大切です。
  • 初めての食材は1日1種類、1さじから
    原因となる食材を特定しやすくするため、初めての食材は必ず1日1種類、スプーン1さじ(少量)から始めます。複数の新しい食材を同時に与えるのはやめましょう。
  • 食材は十分に加熱する
    食品に含まれるアレルゲンは、加熱することで働きが弱まることがあります。特にタンパク質を含む食材は、中心部までしっかりと火を通してから与えましょう。
  • 食後は赤ちゃんの様子をよく観察する
    食べた後、特に2時間程度は赤ちゃんの体調に変化がないか、皮膚の状態などを注意深く観察してください。

これらの鉄則を守り、赤ちゃんのペースに合わせて焦らずゆっくりと進めていくことが、親子ともに安心して離乳食期を過ごすための鍵となります。

7. 離乳食初期のQ&A よくあるお悩み解決

離乳食初期は、初めてのことばかりでパパママの悩みは尽きないものです。ここでは、よくあるお悩みをピックアップし、具体的な解決策をご紹介します。

7.1 食べないときはどうすればいい?

赤ちゃんが離乳食を食べてくれないと、心配になりますよね。しかし、焦りは禁物です。無理強いはせず、赤ちゃんのペースに合わせて進めましょう。まずは、なぜ食べないのか原因を探ってみることが大切です。

  • お腹が空いていない・空きすぎている: 授乳の直後で満腹だったり、逆にお腹が空きすぎてご機嫌斜めだったりすることがあります。授乳から少し時間を空けるなど、タイミングを調整してみましょう。
  • 眠い・体調が悪い: 大人と同じように、眠かったり体調が優れなかったりすると食欲は湧きません。赤ちゃんの機嫌や体調が良い時間帯を選びましょう。
  • 食感や温度が好みでない: ペーストがザラザラしていたり、熱すぎたり冷たすぎたりすると嫌がることがあります。なめらかさを調整したり、人肌程度の温度にしてみましょう。
  • 環境に集中できない: テレビがついていたり、周りが騒がしかったりすると食事に集中できません。静かで落ち着いた環境を整えることも大切です。

いろいろ試しても食べない日が続いても、落ち込む必要はありません。そんな日は思い切って離乳食をお休みするのも一つの手です。この時期の栄養のメインはまだ母乳やミルクなので、食事の時間を「楽しいもの」と赤ちゃんが感じられるように、ゆったりとした気持ちで向き合いましょう。

7.2 調理が大変 もっと簡単にする方法は?

毎日の離乳食作りは、時間も手間もかかり大変です。便利なアイテムや方法を上手に活用して、パパママの負担を減らしましょう。

7.2.1 フリージング(冷凍保存)を活用する

時間のある時にまとめて調理し、1食分ずつ小分けにして冷凍保存するのが最も効率的です。おかゆやペースト状にした野菜などを製氷皿や離乳食用の冷凍トレーに入れて凍らせ、凍ったらフリーザーバッグに移し替えると、使うときに必要な分だけ取り出せて便利です。1週間〜2週間を目安に使い切りましょう。

7.2.2 便利な調理器具を使う

裏ごしやすりつぶしといった手間のかかる作業は、調理器具に頼るのがおすすめです。ハンドブレンダーやフードプロセッサーがあれば、あっという間になめらかなペーストが完成します。また、電子レンジを活用すれば、少量の野菜を短時間で柔らかく加熱できます。

7.2.3 市販のベビーフードを取り入れる

「すべて手作りでなければ」と気負う必要はありません。市販のベビーフードは栄養バランスも考えられており、安全でとても便利です。お出かけの時や疲れている時、新しい食材を試す時などに上手に活用しましょう。フリーズドライの野菜フレークや、だしなども時短に役立ちます。

7.3 離乳食初期にNGな食材は?

赤ちゃんの消化器官はまだ未熟で、アレルギーのリスクもあります。離乳食初期(生後5〜6ヶ月頃)には与えてはいけない、または注意が必要な食材をしっかり覚えておきましょう。

食材注意点と理由
はちみつ乳児ボツリヌス症を発症するリスクがあるため、1歳未満は絶対に与えないでください。黒糖やメープルシロップも同様に避けましょう。
牛乳栄養バランスの問題やアレルギー、消化不良の観点から、飲み物として与えるのは1歳を過ぎてからにしましょう。調理に少量加熱して使うのは問題ありません。
卵白アレルギーの原因になりやすい食材です。離乳食初期は、固ゆでした卵の卵黄のみを耳かき1杯程度から試します。卵白は中期以降に挑戦しましょう。
そば・えび・かに・ピーナッツなどアレルギー表示義務のある品目のうち、特にアレルギーを起こしやすい食材です。離乳食初期には与えません。
刺身などの生もの細菌による食中毒のリスクが高いため、必ず中心部までしっかりと加熱してください。
調味料(砂糖・塩・醤油など)赤ちゃんの腎臓に負担をかけるため、基本的に不要です。昆布や野菜スープなど、素材の味やだしを活かした味付けを心がけましょう。

8. まとめ

この記事では、離乳食初期におすすめの食材リストや進め方、アレルギー対策について解説しました。離乳食は、アレルギーの心配が少ない10倍がゆから始め、慣れてきたらかぼちゃやにんじん等の野菜、豆腐やしらすといったタンパク質へと段階的に進めるのが基本です。赤ちゃんの体調が良い平日の午前中に、1さじずつ試すことでアレルギーにも備えられます。赤ちゃんのペースを大切に、焦らず食事の時間を楽しんでいきましょう。