「離乳食って、何をどこから始めればいいの?」我が家では、少し早めに離乳食を始めようと思い準備を始めました。今回の記事では、離乳食を始めるタイミングやアレルギー対策や注意点などを離乳食に関することをまとめてみました。参考になれば幸いです。

1. 離乳食を始めるタイミングとは

赤ちゃんの成長に合わせて、「いつから離乳食を始めればいいのか」と悩む保護者は多いです。離乳食のスタートは、赤ちゃんの月齢や発達段階に適していることが大切で、焦らず赤ちゃんのペースを尊重することがポイントです。ここでは、一般的な目安や具体的なサイン、その理由について詳しく解説します。

1.1 生後何か月が目安となるのか

日本では、離乳食の開始時期は生後5〜6か月頃が目安とされています。これは厚生労働省「授乳・離乳の支援ガイド」にも記載されており、消化や噛む力、飲み込む力が発達し始める時期にあたります。下記の表は、離乳食を始めるおすすめの月齢とその理由を整理したものです。

月齢開始の目安ポイント
生後4か月未満×消化機能が未熟なため、まだ母乳やミルクのみで十分
生後5〜6か月消化吸収機能の発達・飲み込む力がつきはじめる
生後7か月以降開始が遅いと栄養不足や発達に影響する可能性

個人差はありますが、概ね生後5〜6か月で離乳食を始めるのが理想的です。ただし、医師の指示がある場合や、低出生体重児の場合などは例外もあります。

1.2 離乳食開始のサインと赤ちゃんの発達

月齢だけでなく、赤ちゃん自身の発達にも注目しましょう。開始のサインとして以下のような特徴が見られます。

  • 首がしっかりすわって、支えれば座れる
  • 食べ物やスプーンに興味を示す
  • 唾液の量が増えてくる
  • ミルクや母乳だけでは満足しなくなってきた
  • スプーンを口に入れても舌で押し出さない

これらは離乳食を始めるかどうかを判断する上で大切なサインです。首のすわりをはじめとして、赤ちゃんの体が成長し「食べる準備」ができてきているか確認することがポイントです。
無理に進めず、一人ひとりに合わせて進めることが、安全で楽しい離乳食の第一歩につながります。

2. 月齢ごとの離乳食の進め方

2.1 初期(5〜6か月頃)の離乳食

2.1.1 食べさせる頻度と量の目安

離乳食初期は「ごっくん期」と呼ばれ、赤ちゃんの飲み込む力を育てる大切な時期です。スタート時は1日1回、ひとさじから始め、徐々に量や回数を増やしていきます。最初は米がゆ(10倍がゆ)を1さじ、1週間かけて増やし、慣れてきたら野菜や果物なども取り入れていきます。

月齢食事回数1回の目安量
5〜6か月1回小さじ1杯〜大さじ2杯程度(米がゆ→野菜・果物)

2.1.2 おすすめメニューと食材例

この時期は消化しやすい食材・アレルギーリスクの少ないものを選ぶことがポイントです。おすすめは、10倍がゆ・にんじんやかぼちゃ・じゃがいもなどの野菜ペースト、りんごやバナナのすりつぶしです。白身魚や豆腐も、舌ざわりをなめらかにして少量から始められます。

2.1.3 調理方法と食材のかたさ

すべての食材は加熱し、なめらかにすりつぶして与えましょう。米がゆは「ヨーグルト状」を目安に。野菜や魚も裏ごし、すりつぶしで、だ液でも飲み込めるくらいのやわらかさにします。下ごしらえや調理器具の衛生にも注意が必要です。

2.2 中期(7〜8か月頃)の離乳食

2.2.1 進め方とステップアップのポイント

この時期は「もぐもぐ期」と呼ばれ、舌と上あごで食べ物をつぶす練習が始まります。食事回数は1日2回へ増やし、食材の種類・量もステップアップさせていきます。食べ物は米がゆなら7倍がゆ、野菜は柔らかく煮て小さな粒状に。タンパク質(卵黄、白身魚、ささみ、豆腐など)も積極的に取り入れていきましょう。

2.2.2 おすすめの味付けや調理ポイント

この時期も基本は無味またはごく薄味が原則です。昆布だしやかつおだしなど日本のだしを利用すると素材の味を活かせます。野菜はスープ煮や雑炊、豆腐はおかゆと混ぜたり、魚はそぼろ状にするなど、調理バリエーションも増やしてみましょう。

月齢食事回数1回の目安量食材のかたさ
7〜8か月2回米がゆ約50〜80g、野菜約20〜30g、魚・肉・豆腐約10g〜15g舌と上あごでつぶせるやわらかさ

2.3 後期(9〜11か月頃)の離乳食

2.3.1 手づかみ食べの始め方

手づかみ食べは、赤ちゃんの自立心や食べる意欲を育てる大切なステップです。おにぎりやスティック状の野菜、軟らかく煮たさつまいも、パン粥など「持ちやすい・口へ運びやすい」大きさ・形状で提供します。はじめはうまくできなくても、成長の一環と考えて温かく見守りましょう。

2.3.2 家族と同じメニューへの移行

食事回数は1日3回が目安となり、米は5倍がゆ〜軟飯へ移行します。味付けは薄味を守りつつ、具だくさんのみそ汁やおじや、煮物など、大人の食事から取り分けできるメニューが増えてきます。食材の大きさは歯ぐきでつぶせる「サイコロ状」で、食べやすくカットしてください。

月齢食事回数1回の目安量食材のかたさ
9〜11か月3回軟飯約80g、野菜約30〜40g、魚・肉・卵約15g〜20g歯ぐきでつぶせるやわらかさ

2.4 完了期(1歳〜1歳半頃)の離乳食

2.4.1 食事リズムの整え方

完了期は「ぱくぱく期」とも呼ばれ、3回食が定着し、大人と同じリズムで食事ができるようになります。1日3回+補食(おやつ)のリズムを意識し、おなかがすく習慣を作るのが大切です。食器や食べる場所も家族と同じにし、「食事の時間」を楽しめる雰囲気を心がけましょう。

2.4.2 卒乳・ミルクとの関係

この時期になると、必要な栄養素の多くを食事から摂ることができるようになります。ミルクや母乳を食事と並行して与えつつ、徐々にコップやストローで「飲み物を飲む」練習も進めていきます。卒乳のタイミングは個人差がありますので、子どもの様子や発達に合わせて進めてください。

月齢食事回数1回の目安量食材のかたさ
12〜18か月3回+おやつごはん80〜90g、野菜40g以上、肉・魚20g、卵1/2〜2/3個、乳製品100ml大人の食事に近いが、まだやわらかめ

月齢ごとに赤ちゃんの発達や個性に合わせて、食材の種類や量、調理方法を工夫することが重要です。無理なく、ゆっくり進めていくことで、食べる楽しさを育み、健やかな成長につなげましょう。

3. 離乳食を始めるときの注意点

3.1 食物アレルギーへの対策

離乳食を始める際、最も注意が必要なのは食物アレルギーの発症リスクです。特に卵・乳製品・小麦などはアレルギーを起こしやすい食品として知られています。新しい食材は必ず1日1種類ずつ、平日午前中に与えることが推奨され、体調がすぐれない日や予防接種前後は避けましょう。

アレルギーリスクが高い食品初めて与えるタイミングの目安注意点
生後7〜8か月頃(卵黄から開始)少量から始め、必ず加熱
乳製品生後7〜8か月頃ヨーグルトやカッテージチーズなど無糖で薄味のものを選ぶ
小麦生後7〜8か月頃うどんやパンが目安。はじめはごく少量から

アレルギー症状として発疹・咳・下痢・嘔吐などが現れた場合は、すぐに医療機関を受診してください

3.2 衛生管理や保存方法について

赤ちゃんの免疫はまだ未熟なため、離乳食の衛生管理は極めて重要です。調理前後の手洗いや器具の消毒は徹底してください。加熱調理は食材の中心まで火を通しましょう。また、多く作った離乳食は冷凍保存が便利ですが、下記のポイントを守ることが大切です。

保存方法保存期間注意点
冷蔵保存1日程度調理後すぐに保存し、早めに使い切る
冷凍保存1週間程度1回分ずつ小分け・解凍後の再冷凍はしない

加熱し直してよく冷ましてから与えること、保存容器は熱湯消毒などで常に清潔に保つことも忘れないでください。

3.3 食べない・進まない時の対処法

離乳食は必ずしも順調に進むとは限りません。赤ちゃんによっては、食べムラや食材への拒否、進み方の個人差が大きい場合があります。無理強いせず、赤ちゃんのペースを大切にしましょう

  • 嫌がる食材は無理に与えず、日をおいて再チャレンジする
  • 気分転換や雰囲気を変えて食卓を楽しい場にする
  • 食事の時間は短めにし、食べない時は様子を見て母乳やミルクで補う

また、体重増加や成長に問題がなければ焦る必要はありません。1歳を過ぎても極端に食べない場合や、体重が増えない時は小児科や地域の保健センターに相談してください

4. 離乳食に関するよくある質問

4.1 離乳食を始める時期が遅い・早い場合のリスク

離乳食の開始が早すぎる場合、生後5か月未満では消化機能が未熟で、アレルギーや消化不良を起こすリスクがあります。一方で、生後7か月以降まで始めるのが遅れると、鉄分などの栄養素不足や咀嚼(そしゃく)、嚥下(えんげ)能力の発達が遅れる可能性があります。
日本小児科学会では生後5~6か月頃を目安に、赤ちゃんの発達状況(首がすわり、支えがあれば座れる、食べ物に興味を示すなど)を確認しながら開始時期を選ぶよう推奨しています。

4.2 母乳やミルクとのバランスのとり方

離乳食初期から完了期までは、母乳・ミルクによる栄養が基本です。離乳食の量が増えても、1歳ごろまでは母乳・ミルクを欲しがるだけ与え、無理に減らす必要はありません。

月齢離乳食の回数母乳・ミルクの回数や目安
5〜6か月頃1日1回欲しがるだけ(離乳食後にも授乳)
7〜8か月頃1日2回欲しがるだけ
9〜11か月頃1日3回離乳食後+必要に応じて
1歳〜1歳半頃1日3回+補食(おやつ)食後や夜間などで卒乳を目指す

離乳食が順調に進んだ後に、徐々に授乳のタイミングや回数を減らしていきますが、赤ちゃんの様子や成長に応じて調整しましょう。

4.3 保育園や外出先での離乳食対応

保育園に預ける場合は、園と十分な連携が重要です。アレルギーや食べられない食材、家庭で進んでいる離乳食段階などを記載した「離乳食チェックリスト」や「連絡ノート」を活用しましょう。

外出先では、市販のベビーフード(離乳食用パウチや瓶詰め)、フリーズドライ食品、お湯で溶かすタイプのベビーフードが活躍します。食品のアレルギー表示や月齢目安をよく確認し、なるべく普段食べたことがあるものを選ぶと安心です。また、食器やスプーン、スタイ(よだれかけ)、おしぼりなども持参しましょう。

外出先では衛生管理にも注意し、冷蔵保存が必要なものは保冷バッグや保冷剤を使いましょう。

5. まとめ

離乳食の準備は、赤ちゃんの様子をしっかり観察しながら、焦らず進めていくことが大切です。生後5~6か月という目安はありますが、赤ちゃんの発達には個人差があります。「首がすわった」「スプーンを嫌がらない」「大人の食事に興味を持つ」などのサインを見逃さず、赤ちゃんのペースに合わせてあげましょう。

我が家ではまず一口だけ食べさせてみようと思います。